関正生の英語長文ルールズ1:レベルや使い方、出題大学や出典まで徹底レビュー

この記事では、関正生著TheRules1の難易度と使い方をレビューをします。

ルールズ1とあるように、これから長文問題集に取り組む受験生が対象です。

この記事を読むメリット

  • TheRules1の出題大学と対象レベルがわかる
  • 問題の総単語数や難易度がわかる
  • TheRules1を使うタイミングや使い方がわかる

それでは早速いってみましょう!

ルールズ1の特徴

解説がとにかく丁寧で、英語が得意な人が頭の中でやっていることを見事に言語化しています。

キチンと取り組むことで英語の読み方が身についてくるので、多くの受験生にオススメの問題集です。

ただし、あくまで長文問題集なので、英語力ほぼゼロから取り組むのはNGです。

中学レベルを超えて、高校基礎レベルの英語力がついてから取り組んでください。具体的にはこの後の"使用するタイミング"で説明しますが、偏差値50前後あたりから使い始めるのがオススメです。

ルールズ1のレベル

まずは公式の難易度表を見てみましょう。

公式の難易度表

入試基礎〜私大標準とのことなので、上手に使えば日東駒専レベルまで対応ということになります。

実際に解いて感じだと、共通テストレベルだと思いました。

なので共通テスト(や同レベルの模試)で50%取れてない人は、手を出すのが早いです。

ゼロから学ぶためのルートを紹介しているので、まずは英語の基礎を固めてください。

>>英語対策参考書ルートLevel1

ルールズ1と英語長文ポラリスとの違い

著者である関正生先生には、別のレベル別英語長文シリーズ「ポラリス」があります。

こちらも(0,1,2,3)の4段階で、どっちを買えばいいか迷うと思います。

結論として、TheRulesシリーズを推します。

どちらも良い英語長文なのは大前提ですが、ポラリスはテーマや背景知識に重きを置いているのに対して、TheRulesは問題の解き方を重視している感じです。

まずは英語や問題へのアプローチ方法を学んで、その上でポラリスを多読教材として使うのがオススメです。

それでは次に、実際に掲載されている出題大学をみてみましょう。

出題大学と到達レベル

こちらがTheRules1に掲載されている問題の出題校一覧です。

出題校的には日東駒専*や産近甲龍*のレベル帯から出題されています。

共通テスト対策や大東亜帝国*対策としてはTheRules1で十分かもしれませんが、日東駒専や産近甲龍が志望校の場合は次のTheRules2まで取り組みたいところです。

*大学群の解説
大東亜帝国:大東文化大学・東海大学・亜細亜大学・帝京大学・国士舘大学
日東駒専 :日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学
産近甲龍 :京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学


\ちょっと休憩/

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出題問題の語彙数と設定時間

収録されている各問題の語彙数と設定時間は次の通りです。

ざっくり200~600語の問題が収録されていて、必ずしも語数順で並んでるわけでもありません。

200語前後(青)、400語前後(緑)、500語前後(赤)で色分けしてみた図が以下です。

ほぼ同じワード数でも設定時間が異なっており、かなり細かく時間設定がされていることがわかります。

全ての英文を足すと4,688語でした。

2022年の共通テストが6,000語であったことを考えるとやや物足りないですが、このレベルの長文問題集としては十分な量です。


使用するタイミング

英語の勉強を全くしていない状態で使用するのは当然厳しく、中学レベルの英語力での使用はオススメしません。

高校基礎レベルの英語力がついてから使い始めるのがオススメです。

具体的には英語対策参考書ルートLevel1で紹介しているしている参考書が終わってからがオススメです。


オススメの使い方

最初にも触れましたが、英語が得意な人が頭の中でやっていることを言語化した参考書で、その頭の使い方をマスターするのが目的です。

そのため、1回解いて終わり、少し復習して終わり、ではダメです。

最初は2日で1問のペースで解いていっていいですが、大事なのは復習です。

解説を読み込み、そこで書いてある読み方を意識しながら何度も音読を繰り返してください。

音読は最低でも30回、最終的には100回を目標にしてください。英文を覚えてしまって、勝手にフレーズが出てくるようになったらいい感じです。

音読に使用する音源は旺文社のアプリでもできますし、こちらからダウンロードすることもできます。

>>TheRules音源のダウンロードサイト


おまけ:出題テーマ

最後におまけとしてTheRules1に収録されている英文のテーマを紹介します。

テーマはこちらで付けたもので、公式ではないのでご注意ください。

文化、社会、科学、医療、環境、など様々なジャンルがバランスよく入っています。

また、共通テストを意識した広告問題も収録されています。

収録されている英文の出典もまとめておりますので、併せてご覧ください。

それではいってみましょう!

TheRules1収録問題の概要

以下がルールズ1の収録問題の概要です。

対象レベルや使い方など、詳細はこちらをご覧ください。


Lesson2 : From Paragraph to Essay(出題:近畿大学)

ケ-ト・エルウッドさんとレオニ-ド・ヨッフェさんの書いた「効果的な英文エッセイの書き方―Get Your Message Across2」からの出題です。

出版は2013年。



Lesson3 : Think positive(出題:武蔵大学)

日本人が日本人の英語力を向上させる目的で書いた本からの出題です。

出版は2008年。

Lesson4:Need to remember something? Exercise four hours later(出題:東京福祉大学)

2016年のハーバードの医療系の記事から出題です。

Need to remember something? Exercise four hours later - Harvard Health

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Lesson8:Does your cat have an ACCENT? Study hopes to reveal if felines 'speak' with different meows based on where they live(出題:麗澤大学)

スイスのルンド大学で音声学を研究している、スザンネ・シェッツ准教授の研究を紹介した記事からの出題です。

記事が書かれたのは2016年。

Does your cat have an ACCENT? Study hopes to reveal if felines 'speak' with different meows based on where they live

↑このサイトが少し読みにくいので、同研究を紹介した動画も掲載します。

リスニングの練習だと思ってぜひ試聴してみてください。



Lesson10:It's not just the oceans: Micloplastic pollution is all around us(出題:専修大学)

2018にCNNで紹介されたニュースが元ネタです。

ちなみにCNNはアメリカのニュースチャンネルの名前で、響きの似ているBBCはイギリスの放送局の名前です。

どちらも入試英語の元ネタとして時々登場します。



Lesson11:Gift-Giving Etiquette(出題:日本大学)

レベル1~4に分かれている英語の教科書からの出題です。出題はレベル4からで、中上級レベルになっています。

さらにこの問題は日本大学の2019年の日本大学のN方式第1期(大問1)から出題されているので、TheRulesが最近の入試問題にも対応していることがわかります。



Lesson12:Easy Money(出題:大阪学院大学)

ゲイル・ヴァス・オックスレイドという、金融系のタレントさんの2010年の本が元ネタです。

著書多数の方で、日本でいう森永卓郎さんや萩原博子のような、一般向けにお金の話をわかりやすく解説されてる方なのかなと思います。

TheRules徹底解説シリーズ

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GOKO編集室
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