慶應SFC総合政策2024英語:解答速報と設問解説

2024年2月17日に行われた、慶應義塾大学総合政策学部一般選抜の英語入試問題の解答速報と一部解説を紹介しています。

あくまで速報ですので、間違い等に気がつかれた方は、ご一報ください。

大問1:フリーランスの明と暗

  • 題名:Is freelancing the future of employment? / フリーランスは未来の働き方か?
  • 著者:Anthony Hussenot / アンソニー・ユッセノ
  • 分量:850語程度


フランス、コートダジュール大学のアンソニー・ユッセノ教授の記事から出題。

コロナ禍もあり、近年日本でも増えているフリーランサーについての記事。稼げる人はいい生活できるけど、その他大勢のフリーランサーは大変よね、という話。

Is freelancing the future of employment?

Freelancing is hardly the glamorous, coffee-fueled industry shown on TV. In OECD countries, most gig workers are in the service sector.

【大問1英文冒頭】

Today, freelancers represent 35% of the United States workforce. In the European Union, the rate is 16.1 %. Both figures demonstrate the same global trend: from creative entrepreneurs to those paid by the task, freelancing is on the rise worldwide.

フラットホワイト経済とヒップスター

フラットホワイトは、エスプレッソやカフェオレと同様、コーヒーの飲み方の一種です。前年2023年の大問3にも登場するので、過去問演習していたら知っていたかもしれません。

フラットホワイト経済は、フラット・ホワイトを飲みながら仕事をする姿から転じて付けられた名称です。プログラミング、動画作成・編集、音楽、アート・エンタメなど、デジタル・クリエイティブ分野のスタートアップ・人材によって形成される経済を指します。

無理やり日本語にしてみれば「スタバでMacドヤー経済」ぐらいの意味です。

ヒップスターは、流行に敏感だけど文化の保守本流にはいない人たちを指す言葉。正確ではありませんが、日本で言うとサブカル系、裏原系、アキバ系、ぴえん系、地雷系などに近く、特定の属性を持つ人たちをまとめて指す言葉です。

どちらも英国で使われています。

解答速報

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問題解答
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問題解答
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33:pull in 引き込む、お金を稼ぐ

34:end up Ving 結局Vすることになる、最終的にVする

36:幅広い顧客層、ぐらいの意味

39:it stands to reason that (that以下)は理にかなっている、道理が通る

40:outcomeだと「仕事の未来を示す重要な"結果"」となり不自然なので、indicatorにする

日本語訳

全てではありませんが、内容を和訳していくと概ね以下の内容です。

今日、フリーランスは米国の労働力の35%を占めています。欧州連合では、その割合は17%です。これらの数字はどちらも、クリエイティブな起業家からタスクごとに報酬を受け取る人まで、フリーランスという新しいグローバルなトレンドが世界中で増加していることを示しています。

ジャーナリスト、社会学者、人事スペシャリスト、ライフコーチ、さらにはフリーランス自身も、フリーランスに関する真実を明らかにしようとしています。

「ギグ経済」と呼ばれることもあるこれは、二つの顔を持つ絶えず進化する現象です。フリーランスは、解放的、力強い、さらには魅力的なものとして描かれることがありますが、現実ははるかに複雑です。

OECD諸国での調査によると、これらの個人は主にサービス部門で働いています(男性50%、女性70%)。残りの人々は、オンラインアシスタントから建築家、デザイナー、写真家までさまざまです。

2017年の調査によると、OECD諸国のフリーランスの大多数は「スラッシャー」であることがわかりました。つまり、契約仕事は別のパートタイムまたはフルタイムの仕事に補完されています。

これらの追加収入は大きく異なる場合があります。自宅で数時間かけて指示マニュアルを編集する人は、月に数百ユーロ稼ぐことができます。フリーランスの作業療法士は、この成長産業でフルタイムで働くことで、その10倍稼ぐ可能性があります。

おそらく、フリーランスの最も魅力的な側面は、いわゆるクリエイティブクラスです。これは、コミュニケーション、メディア、デザイン、アート、テクノロジーなどの分野に特化した、機敏で、つながりがあり、高度な教育を受けた、グローバル化された労働者のカテゴリーです。

彼らは、建築家、ウェブデザイナー、ブロガー、コンサルタントなどであり、トレンドを常に把握することが仕事です。その中でも最先端を行く人たちは、ソーシャル「インフルエンサー」の役割を果たすようになります。

ロンドンでは、このグループは、エコノミストのダグラス・マクウィリアムズが「フラットホワイト経済」と名付けたものの一部を担ってきました。これは、創造性を基盤とした活気に満ちたコーヒー燃料の市場であり、ビジネスとライフスタイルへの革新的なアプローチを組み合わせています。

創造階級と、複数の仕事を掛け持ちして生活を維持しようとしている人々の間には、多くの「中間層」が存在します。情熱を持って文章を書くが、まともな生活を送るために苦労しているブロガー、以前は失業していたが、自分の仕事に満足しているオンラインアシスタント、週に数時間グラフィックデザイナーとして働き、少しばかりのユーロを稼いでいる学生などです。

フリーランスは、教育背景、動機、野心、ニーズ、働く意思などが一人ひとり異なる、多様な労働者集団を構成しています。そのため、評論家が彼らの多様性を正確に表現しようとすると、カリカチュアに頼らざるを得ないのが現状です。

フリーランスは、9時から5時までの勤務時間から逃れるために選択する人が増えています。

多くのフリーランスは、仕事内容に関係なく、この雇用形態を選択した理由は、自由(いつでも、場合によってはどこでも働ける自由)を提供してくれるからです。現在の米国のフリーランスのうち、必要に迫られてギグワークに頼っているという人はわずか37%です。2014年にはこの数字は47%と高かったのですが。

もちろん、これはサラリーマンの終焉を意味するものではありません。欧米諸国やロシアでは、依然としてフルタイムの会社勤務が雇用の標準となっています。

しかし、テレワークやオートメーションの台頭、そしてクラウドソーシングの無限の可能性を考えると、ますます多くの企業が、従業員を大幅に減らして事業を運営し、さらには成長させていくことは当然のことでしょう。

これは必ずしも失業率の増加を意味するものではありません。むしろ、より多くの労働者が、フリーランスやその他の非伝統的な雇用形態で働くようになる可能性があります。

フリーランサーの増加は、特にコラボレーション手法において、未来の仕事の重要な可視的な指標となるかもしれません。すでにフリーランサーはプロジェクトの共同管理を促進しており、間もなく企業、顧客、そして社会全体と生産、コミュニケーション、コラボレーションを行うようになるでしょう。

しかし、彼らは均一な労働者集団ではないため、これらの新たなマネージャーを管理することは簡単ではありません。現在、家政婦やタクシー運転手から建築家やニュース編集者まで、すべてのフリーランサーに完全に対応する包括的な社会保護制度は存在しません。

このような多様な雇用上の利益を促進し、守るために、彼らはどうやってグループを作って協力すればよいのでしょうか?きっと野心的なフリーランサーが今まさに取り組んでいるはずです。

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大問2:情けは人のためらなず

  • 題名:Manners matter—philosophy tells us why
  • 著者:Julian Baggini / ジュリアン・バジーニ
  • 分量:850語程度

イギリスの哲学者、ジュリアン・バジーニの記事から出題。

マナーについて書かれた文章ですが、現代文的に「マナーと倫理」の二項対立に注意すると読みやすいです。

Manners matter—philosophy tells us why

Most of the time we have a moral obligation to observe social etiquette. Occasionally we have a moral obligation to flout it

語彙レベル的にも大問1と比較して読みにくかったと思うので、後に和訳を掲載します。

【大問2英文冒頭】

For as long as anyone can remember, each generation has seen its successors as being ruder, lewder and cruder than they were themselves. Laments over the decline of civility are more common than those over the decline of civilization, with the latter sometimes attributed to the former. But even if the old codgers are right, there is a philosophical question worth teasing out in the way society understands manners, and it concerns their moral status.

解答速報

問題解答
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問題解答
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(59)の設問を日本語にすると以下の通りです。

エチケットの特徴は...?

  • .不快感を与えることなく、時には無視されることもある。
  • 私たちが生き方の一般的な枠組みを定義する。
  • 特定の目標を達成するために、無視することができる。
  • 深刻な哲学的問題とは考えられていない。

日本語訳

大意としては以下の通りです。

【第1段落】

先祖代々、各世代の人々は自分たちの世代よりも後続の世代はマナーが悪く、下品で無礼だと感じてきました。文明の衰退よりも礼儀の衰退に対する嘆きは多く、時には前者の原因が後者にあると考えられています。しかし、たとえ年長者たちの意見が正しかったとしても、社会がマナーを捉える仕方には、その倫理的地位に関して検討すべき哲学的な問いがあります。

old codgers:年寄り(を指す皮肉的な表現)

teasing out:慎重に分析する

【第2段落】

社会的不正義や人間存在そのものの危機など、もっと深刻な問題があるのに、なぜ礼儀正しさにこだわるのかと、疑問に思う人もいるでしょう。 マナーがなくなっても本当に問題になるのでしょうか? これは自然な疑問であり、私たちの多くが持つ世界観に宗教の影響があるため、ある程度納得できるものです。 この伝統的な考え方では、倫理とは神に対する義務です。 神の掟は、その起源と結果の両方において世俗を超越しています。 神の意志が命じ、永遠の救済は私たちが従うかどうかによって決まります。 これに比べると、エチケットは些細なことであり、単なる慣習であり、道徳的な力を持たないようです。

しかし、宗教的な見方から離れれば、倫理とエチケットは密接に結びついていることがわかります。 どちらも、私たちがお互いにどう接すべきかの規範を定めています。

宗教的な見方から離れると、倫理とエチケットはどちらも、人間同士の適切な関わり方を定める規範である。つまり、礼儀正しさは、表面的なマナーではなく、互いを尊重し、社会の秩序を維持するための大切な基盤...と言いたそうだなと想像する。

fret about:心配する、気にする

social injustices:社会的不正義

existential threats:人間存在そのものの危機

religious on many of our worldviews:私たちの多くが持つ世界観に宗教の影響がある

God's law:神の掟

otherworldly:世俗を超えた

eternal salvation:永遠の救済

divine will:神の意志

obey:従う

etiquette:エチケット、礼儀作法

trivial:些細な

convention:慣習

step away from:離れる

【第3段落】

世俗的な倫理観において、倫理は神聖な目的よりもはるかに実用的な機能を果たします。 古代の人々にとって、それはいかにうまく一緒に暮らすかということでした。 自分自身と社会の繁栄のために。 ほとんどの人は、これを可能にするために従うべき最も必要な規則に同意しています。 殺さない、傷つけない、盗まない、嘘をつかない ー 少なくとも日常的には。 しかし、善良な人々は、このような悪行を避ける以上のことをします。 彼らは「ありがとう」と言い、他人のためにドアを開け、話を遮らないなど、さまざまなことをします。

第2段落の主張をサポートする段落。宗教的な世界観とは異なる、世俗的な観点から倫理の重要性を強調している。

secular framing:世俗的な枠組み

pragmatic function:実用的な機能

divine purpose:神聖な目的

flourishing:繁栄

egregious wrongdoings:悪行

【第4段落】

これらの小さな行為は、社会的交流を円滑にし、みんなの生活をより快適にする潤滑油のような役割を果たします。 それは、他者への気遣い、善意、協力する姿勢、そして小さな利己心に囚われていないことを示す小さなメッセージです。

エチケットの特徴の一つは、倫理とは大きく異なり、多くの部分が恣意的ということです。握手は、お辞儀をすることや拳を合わせるよりも本質的に礼儀正しい行為ではありません。一方、身体的危害を加えることの間違いについては、文化的な相対性はありません。

lubricate:円滑にする

social interactions:社会的交流

arbitrary:恣意的

inherently:本質的に

bowing:お辞儀する

bumping fists:拳を合わせる

wrongness:間違い

physical harm:身体的危害

culturally relative:文化的な相対性

petty selfishness:小さな利己心

【第5段落】

これらの違いは、エチケットと倫理は根本的に異なるように思わせるかもしれませんが、実際はエチケットは倫理の中でも最も深刻でない表れに過ぎません。 実際、大きな倫理問題に関して言えば、社会通念は影響を及ぼします。 本来自分が所有するものでないものを取ることは普遍的に悪いことと考えられていますが、何が私有財産とされるかは大きく異なります。 暴力に対する禁止は普遍的ですが、その内容はその限りではなく、ある社会で不法な私刑とされるものが、別の社会では許容される、あるいは義務とされる復讐として存在します。 同様に、すべての文化は正当な敬意を示すことを大切にしており、何がそれを最も値すると考えるかのみが異なります。

social mores:社会通念

rightfully:正当に

enormously:非常に

prohibitions:禁止

lynching:私刑

retribution:報復

due respect:正当な敬意

merits:値する

【第6段落】

礼儀作法は、倫理と同じように、時代や場所によって変化します。しかし、その目的は常に同じです。それは、社会が調和をもって機能するための、共有され、広く理解され、受け入れられた一連のルールを提供することです。ほとんどの人がほとんどの場合、これらのルールに従っていればこそ、社会は成り立つのです。

だからこそ、無礼に対して憤慨するのは愚かなことではありません。礼儀作法を無視することは、せいぜい軽微な過失ですが、最悪の場合は重大な過ちです。礼儀を拒否することは、社会での自分の役割を拒否し、社会交流の歯車に砂利を投げ込むようなものです。ゴミを捨てることや軽窃盗のように、少数がたまにやるだけなら害はありませんが、多くの人が定期的にやっていれば社会に悪影響を及ぼします。

Indignant :怒りを感じ、憤慨する

grit :砂利、小石

Petty shoplifting :ちょっとした万引き

Harmless :害のない、無害な

【第7段落】

一方で、無礼は社会生活を乱す行為であるからこそ、重要な肯定的機能を果たすこともあります。誰かに自分たちの信じる正当な敬意を示さないと意思表示する必要が生じることもあるでしょう。例えば、君主の前で跪くのは無礼かもしれないですが、もしチャールズ国王に会うようなことがあれば、共和主義的信念を表明するために喜んで不快さを与えるでしょう。ボリス・ジョンソンはより少ない敬意を受けるべきですし、礼儀作法を守りながら彼への政治的なふるまいに対する嫌悪感を伝える方法はないと思えてしまいます。

市民である以上、礼儀正しさは基本的な義務です。しかし、現状がもはや敬意に値しない場合、マナーは有益な協力ではなく、かえって有害な共謀となってしまいます。

rudeness: 無礼、失礼

positive functions: 肯定的機能、好ましい役割

disruption: 乱れ、妨害

entitled: 当然受けるべき権利がある、資格がある

kneel: 跪く

monarch: 君主

republican: 共和主義者

principles: 信念、原則

offend: 不快にさせる、怒らせる

stand up for: 擁護する、主張する

disgust: 嫌悪、不快感

observe: 守る、遵守する

civility: 礼儀正しさ、文明社会における礼儀

beneficent: 好意的な、慈悲深い

maleficent: 悪意的な、有害な

complicity: 共謀、結託

status quo: 現状、現状維持

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大問3:ファストファションの不都合な真実

  • 題名:The Not-So-Hidden Ethical Cost Of Fast Fashion
  • 著者:Syama Bunten

雑誌フォーブスの2020年の記事から出題。

ファストファッションの裏にある、搾取構造について書かれた文章。日本でも、ユニクエがウイグル自治区での強制労働問題が取り上げられるなど、話題自体は聞いたことがあったかもしれません。

The Not-So-Hidden Ethical Cost Of Fast Fashion: Sneaky Sweatshops In Our Own Backyard

For all the preaching on caring about the human worker, does the average consumer even really care?


【大問3英文冒頭】

Welcome to 2020 — everyone has a voice and consumers aren’t afraid to use theirs. And two of those loudest voices are shouting about hot button issues: purchasing fashionable items on a tight budget and the ethical do-good, feel-good awareness factor of the clothes that are made.

解答速報

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日本語訳(一部)

大意としては以下の通りです。

【第1段落】

2020年へようこそ。誰もが声を上げられる時代となり、消費者は声を上げることを恐れていません。特に、2つの大きな声は、トレンドアイテムを低予算で購入したいという切実な問題と、衣料品の製造過程における倫理的な意識を高めたいという善意と善行の精神について叫んでいます。

ファッション業界における労働環境や倫理的な生産源への懸念は、新しいことではありません。「搾取工場」という言葉がある限り、反対する人々は存在してきました。しかし、人間の性質は二面性を持っており、時には嘘もついてしまいます。人間的な労働者を気遣うという説教をしても、平均的な消費者は本当に気にかけているのでしょうか?

hot button issue: 議論を呼ぶ重要問題

sweatshop:劣悪な労働環境で低賃金で働かせる工場

do-good, feel-good: 善意に満ちた、心地良い

awareness factor: 意識を高める要素

duality: 二面性

preach: 説教する

care: 気にかける

average consumer: 平均的な消費者

【第2段落】

Instagram時代におけるファストファッションの典型、ファッションノバはまさにこの事実を物語っています。主にオンライン販売を行うこの企業は、有名人、インフルエンサー、そして無数の一般利用者によるソーシャルメディアでのブランド投稿という広大なネットワークに依存しています。それは、高価に見える安価な服を大量生産することで、オンラインに特化した顧客層を満足させるために構築されています。

「彼らは多くの異なるスタイルを購入する必要がありますが、おそらく数回しか着ないでしょう。そうすることで、彼らのInstagramフィードは新鮮さを保つことができます」と、ファッションノバの創設者であるリチャード・サギア氏は昨年のインタビューで述べています。その購買習慣を可能にするため、彼は常に新しいオプションを安価で提供しています。ファッションノバのスキンタイトデニムは24.99ドルです。さらに、サギア氏によると、同社は「2週間未満」で衣服を製造することができます。その多くは、ロサンゼルスにある同社の本社から車で少しの距離にある製造業者によって生産されています。

このモデルは、ブランドの成功の裏にある醜い秘密を示唆しています。連邦労働省は、ファッションノバの多くの衣料品が、米国で違法な低賃金で働かされている労働者によって縫製されていることを発見しました。しかし、ニューヨーク・タイムズがこのニュースを報じたとき、誰も本当に目を向けませんでした。それは、目新しいニュースではない、忘れられたニュースだったのです。

読み取れること

  • ファッションノバの大量生産・低価格・SNSを活用したブランド戦略
  • 消費者の購買習慣とブランドの生産サイクル
  • 価格の安さと生産スピードが早いこと
  • 連邦労働省の調査結果により、ファッションノバの製品が低賃金労働によって作られていることが明らかになった
  • ニューヨーク・タイムズの報道は大きな反響を呼ばなかった

runaway success: 大成功

lean on: 依存する

hints at: 示唆する

blink an eye: 驚く

breaking news: 最新ニュース

【第3段落】

ここまで安価な服なら、搾取工場の存在は予想されるものです。しかし、それがアメリカにある搾取工場だということが明らかになっても、それほど多くの人を驚かせなかったのはなぜでしょうか。それはおそらく、いくつかの単語が結びつくことで生じる誤った正義感によるものでしょう。特に、「MADE IN USA」という言葉は、よく使われる流行語ですが、必ずしも真実とは限りません。誰かが「MADE IN USA」の服を見ると、間違ったいくつかの推測をしてしまいます。

・公正な労働慣習で作られている
・直接的に倫理的なアメリカの企業を支援している
・たとえ安価でも、何らかの抜け道があって、怪しい生産とは関係ない

ruffled a few more feathers:事を荒立てる

false sense of righteousness:根拠のない正義感

buzzword:流行語(ここでは皮肉を込めて)

sweatshop: 搾取工場

revelation: 衝撃的な事実

false flag operation: 偽旗作戦、偽装工作

loophole: 抜け道

shady: 怪しい

【第3段落】

公平を期すために言っておくと、これらの推測の一部、あるいは全部が時々当てはまる場合もあります。しかし、「あまりに良すぎて(≒安すぎて)信じられない」や「ケーキを食べながら持つことはできない(=良いとこ取りはできない)」(アパレル業界は「良いとこ取り=倫理的なビジネス慣行」はできない)という昔からの格言は、この場合に非常によく当てはまります。悪いことが起こるとき、それは通常、私たちとは遠く離れた世界(距離的にも階級的にも)で起こり、決して私たちのすぐそばでは起こらないという漠然とした共通認識があります。

too good to be true / having your cake and eating it too:どちらも「欲張りすぎることはできない」という戒めのことわざ

in all fairness: 公平を期すために

adage: 格言

ring true: よく当てはまる、真実のようだ

consensus: 共通認識

backyard: 裏庭、身近な場所

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GOKO編集室
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