英語ができなくても諦めるな!仮面浪人から「情報」科目を使って慶應大学に合格する方法

みなさま初めまして、タシロと申します。

慶應義塾を受験する皆さんに対して、慶應合格に必要な情報を伝えたいと思い、この合格体験記を書いています。

名前:タシロさん

進学先:慶應義塾大学 環境情報学部

【併願先】
慶應:総合政策×

仮面浪人を経て慶應大学へ進学

私は仮面浪人を経て慶應義塾大学に合格しました。

まずは、そこら辺の経緯からお話したいと思います。

とくかく東京にいきたくて上京

もともと私は地方の公立高校出身で、とにかく東京に出たいと思い、偏差値50程度の私立大学に進学しました。この時点では慶應義塾に行くつもりはありませんでした。

当時の私は、東京に出さえすればいいと思っていました。おしゃれなカフェがあり、面白い人がいて、貴重な経験ができる、何か見たことのないことが始まると期待していました。

偏差値的に高くない大学でも、その中で努力すれば有名大学にも負けない学びが得られるとも考えていました。

期待した中であったのはおしゃれなカフェだけ。それ以外の考えは甘かったと後に痛感することになります。

質問しても答えてくれない教授たち

最初に進学した大学は、正直満足な学びを得られる環境とは言えませんでした。

授業後、教授に質問しても一切目を合わせずめんどくさそうに受け流される、経済学の教授は話題の経済ニュースについて知らない、政治学の教授に与党の政策について質問しても答えられない。最初は普通に大学生として過ごしましたが、ちょうど1年過ぎたあたりで違和感が爆発しました。

同時に、興味のある本の著者が慶應SFCの卒業生や先生であったり事例として紹介されていることが多く、慶應受験と仮面浪人を決心し、1年間勉強することに決めました。

合格して初めて登校した日のSFC

慶應合格のための戦略

英語ができないなら情報で受験すればいい

自分に合った受験方法を見つけることは非常に大切です。

私は英語の成績が絶望的に悪く、高校もギリギリで卒業しました。優しいと評判の先生が、わざと間違えていると勘違いしてガチギレするほど英語ができませんでした。

高校3年生時の英語偏差値は30台だったと思います。この時点で偏差値の高い大学へ行くことは諦めていました。

しかし、改めて慶應SFCの受験方法を調べているうちに、「情報」入試という方法があることに気づきます。英語が苦手で数学も理系と勝負できないと考えた私は、情報と小論文の2科目で慶應SFCを目指すことを決めました

この合格体験記を読んでいる方にも苦手科目があるかもしれません。ほとんどの学校では苦手科目は努力して改善すべきだと言われると思います。しかし、本当にどうしようもないときは、受験方法を工夫することで合格をつかむことができるかもしれません。

ネットで調べれば受験に関する情報はいくらでも出てきます。自分に合った受験方法を見つけることは受験を切り抜けるうえで大きなカギです。ぜひ検討してみてください。

いい先生を探す

受験はあくまで自分がどれだけ努力するかが重要ですが、先生にもこだわるべきだと思います。家から近いから、昔から通ってるから、友達が行ってるから等の理由で学習塾を決めるのは非常にもったいないです。

大学や学部ごとに問題の傾向が違うのに、目指す大学や学部に合わせて塾を探さないことには違和感があります。探せばそれぞれの学習塾がどの大学を得意としているか、どの大学への合格実績が高いかすぐに分かります。

塾を見つけてからも自分と相性のいい先生を見つけることが重要です。何でも聞ける関係を築けそうか、自分の話の意図を理解してくれそうか、ついて行って合格できそうか、こういったことを常に考え、合わないと思えばすぐに先生や塾を変えるべきだと思います。

私も一度塾を変えたことがありますが、変えたことにより明らかな伸びを体感しました。変えていなければ合格していなかったとも思います。

本気で合格するための最善を尽くしてください。

地元の山

慶應に合格するための勉強時間確保法

受験は努力の量と質で決まります。

しかし、困ったことに私はさぼり癖がありました。暇さえあればベットの上でスマホを触り、暇がなくてもスマホを触っています。このような状況では勉強時間も足りず、到底難関大に合格できる状況ではありません。

そこで私は2つの対策を講じました。

ひとつ目はスケジュール管理です。

とくかく東京にいきたくて上京

十分に勉強時間が確保できていて受験計画にも心配がない人には必要ありませんが、私のようにさぼり癖がある受験生はぜひやってみてください。

まず、どの時期にどの教材をどこまでやるか、大まかな予定を入試まで考えました。どの教材が必要かは担当の先生と話し合いました。

予定は出来れば下図のように、ガントチャート形式にすると視覚的に見えやすくていいと思います。

上のように年間表を作ったら、次はより詳細に2か月先まで毎日どの教材をどこまでやるかを決め、計画を立てます

上のガントチャートで挙げた教材を毎日3つほど挙げ、どこまでやるか決めます。それを予定表に落とし込むと下図のようになります。

ここまで詳細の予定表を立てても、翌日から守ることは難しいでしょう。

私もいきなりできるようになった訳ではありません。毎日予定を見ながら励んでる内に、少しずつ守れるようになり、1か月続ける頃には、想定通り進めることができるようになりました。

予定が既にあることで、いつどこでどの教材に取り組むか考えなくて済み、勉強に集中することができました。

スケジュールを立てる際の注意点

予定を立てる際の注意事項は、時間で予定を組まないということです。

この教材を何時間勉強するという予定の立て方をしてしまうと、ぼーっとしていたりスマホを触っていたりなど、勉強していない時間も勉強した気になってしまいます。

そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが、実際にあります。

自分もそうなってしまうかもと感じる方は気を付けてください。

大学の研究会で行った唐津城

勉強に集中するためにやるべき3つのこと

先ほどは努力の量を増やすために行うことを説明しましたが、ここからは努力の質を高める方法を説明します。

私がさぼり癖に対して行った対策の2つ目は、集中できる環境を作ることです。集中できる場所を作るために私は3つのポイントを意識しました。

机には向かってるんだけど集中できない方は、ぜひ参考にしてみてください。

①モノをなくす

私の勉強机には一切モノがありません。視界に入るのは机と白い壁だけです。

毎回勉強をするときに参考書とシャーペンと消しゴムを出して勉強します。筆箱さえも置きません。できるだけ視界に今取り組むべき参考書以外のものは入れないようにしていました。この方法を取り入れて、集中の度合いが変わるのを実感しました。

この方法を試す以前は、参考書が詰まった机の本棚、よくわからない小物、積み上がった参考書、筆箱、こんな状態の机で勉強していました。

目の前の参考書に集中すればいいだけじゃないかと思うかもしれませんが、視界に関係ないものが入ることで、思考の妨げになります。

できるだけモノをなくすことは集中できる場所を作るうえで大切なことです。

②音を消す

勉強するときにできるだけ周りの音を消しました。

音をなくす目的は、視界からモノをなくすのと同じで、聴覚からも思考の妨げになるものを排除するためです。

具体的な方法として、静かな場所を探す、耳栓を買う等があります。

物音がする場所としてカフェがあります。私もよく勉強場所としてカフェを利用していました。カフェは余計なものが周りになく、勉強する環境としてとても適しています。

しかし、周りの物音だけは勉強の邪魔です。カフェで流れる音楽、調理や片付けの音、周囲の客の話声など、どうしても音の多い環境です。私は耳栓を使って音を防いでいました。完全に音を防げる訳ではありませんが、確実に音は小さくなるので耳栓は有効です。

勉強するときに集中できるからとYouTubeの動画や好きな音楽を流している人がいますが、やめた方がいいと思います。集中力が上がる人もいるのかもしれませんが、単純に思考の邪魔になりますし、入試本番はYouTubeも好きな音楽も流れません。

音楽がなくても集中できる術を身につけたほうが良いです。

③スマホとベッドを遠ざける

スマホとベッドは私が勉強に取り組むうえで、最も障害となった敵でした。

勉強中に少しでも隙を見せると、瞬間にベッドに吸い込まれれ、その手にはスマホがくっついています。この強敵を倒さなければ受験を突破できません。

ベッド対策として、ベッドに入るまでに障害を設定しました。思い立ってから一秒後にはベッドに入れる状況でしたが、ベッドと机を部屋の一番離れたところに設置し、距離を稼ぎました。さらに設置方法を工夫して机からベッドが見えないようにしました。

次にスマホです。連絡や予定管理でスマホを使っていたので、完全にスマホを手放すことはできません。しかし、無駄な時間を作り出す元凶でもあります。

初めに試したのはスクリーンタイムでした。設定した時間を過ぎると、アプリが制限され次の日になるまで使えなくする機能です。が、すぐに制限を解除できてしまうので、ほとんど効果はありませんでした。

次に物理的にスマホに触れないようにしてみました。これにはタイムロッキングコンテナというモノを使います。タイマーを設定すると、その時間が過ぎるまで箱の中にあるものを取り出せない道具です。

アマゾンで検索すれば数十種類のタイムロッキングコンテナが出てきます。このような商品がたくさんあることにスマホ依存の恐怖を感じますが、どれも3000円以上はしてしまいます。浪人中でできるだけ費用を抑えたかったので、タイマー式の南京錠と小さなポーチを買って1000円以下に抑えて代用しました。

この方法は非常に有効でした。一度勉強するぞと決心し、その時にタイマーをセットしてしまえば、どうやってもスマホを触ることができません。

この方法を取り入れてから、スマホに勉強を邪魔されることがなくなりました。

研究会の会場

慶應の小論文対策

ここからは実際どのように科目対策していたかを書いていきます。

SFCだけでなく、小論文を使う方の全ての受験生の力になれればと思います。

SFC小論文の設問との向き合い方

小論文において最も差が広がるポイントは、設問の読み取りが正しくできているかどうかです。

入試科目としての小論には、問題を作った大学教員がおり、論理力であったり発想力であったり、何かしら出題の狙いがあります。

自分の考えを書きたいあまり、設問の要求からズレた解答をする受験生がいますが、危険です。

回答してほしいことは設問から読み取れるようになっています。なんとなく方向性だけ見て問題文を読み始めるのは避けてください。

試験時間が2時間あったとして、初めの5分は必ず設問と向き合ってください。

私は設問の読み取りとして、以下の3つを行なっていました。

  1. 設問の要求を書き出す。
  2. 読み取った要求の裏にある出題者の意図を考える。
  3. 要求と意図に沿ってどの様な文章配分にするか考える。

私はこの手順に沿って、しっかりと設問を読んだうえで資料や文章に移っていきました。

設問に正しく答えていれば、文章構成の方向性がずれることも少なくなります。また、設問読み取りの段階で何を書くか決めているので、途中で何を書けばいいか迷うこともなくなります。


オススメの書籍

小論文を解く上では、予備知識も大切です。

単純に本を読めば小論文の点数が上がるというものではありませんが、小論文の点数を伸ばすに読書は欠かせません。

ここでは私が実際に読んで参考になった本を3冊紹介します。

①論理トレーニング系の本

小論文を書く上で気を付けなければいけないのは、文章が首尾一貫しているかです。

特に文章量が多い小論文を書く際は、文中で述べている理由と結論に、きちんと筋が通っているか注意が必要です。

支離滅裂な文章を書いてしまうと、主張や結論がどれだけ素晴らしくでも、点数に結びつきません。このような事態を防ぐため、論理的思考力を身につけておくことが大切です。

論理トレーニングやロジカルシンキングを鍛える本は書店に多くあるので、自分に合ったものを使ってください。私のオススメは「論理トレーニング101題(2001/野矢茂樹/産業図書)」です。

ただ読んで終わりの本ではなく、実際に問題を解きながら論理力を鍛えることができます。


②小論文のネタ本

次に紹介するのはいわゆるネタ本です。

書店の小論文コーナーに行けば小論文のネタ本と書かれた本が置いてあります。これらの本は、小論文で出てきそうなテーマを広く浅く学ぶことができます

分野別に様々なネタ本が出版されているので、自分が受験する学部に合わせて選んでください。

私は「小論文の完全ネタ本改訂版 社会科学系編 (2020/神崎史彦/文栄堂)」を使用しました。

小論文に出そうなテーマ、実際の問題と解答例、関連する用語解説などが掲載されています。初めて触れるテーマや、少しだけ聞いたことのある問題への学びを深めるのに最適です。

ただし、この書籍だけでは知識や情報量が足りません。広く浅く概要を学ぶことはできますが、予備知識を頼り切れるほどではありません。

あくまで入口や土台として使用し、ネットや書籍を使い、さらに深い知識を積み増してください。


③未来予測系の本

小論では現代社会においてハッキリ答えが出ていない問題がテーマとして出ます。既に解決している問題は、当たり前ですが出題する意味がありません。

社会で解決していない問題なので、受験生が答えを出すのは非常に難しく、出題者も本気で解決案を期待しているわけではありません。

問われているのは、その課題を的確に認識し、実現可能性の認められる改善案を論理的に説明できるかです。

これには問題分析、発想力、実現可能性の検討などの能力が必要となります。

そこで有効となってくるのが、未来予測系の本を読むことです。

未来予測系の本では、将来世の中がどの様な理由でどうなっているか、そこに対して取るべき必要な行動などが記されています。

このような書籍を読むことで、社会で解決すべき問題、解決案の実現可能性をつかむことができます。

私が実際に読んだのは「2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望 (2019/落合陽一/SBクリエイティブ)」です。

この書籍は、未来予測とともにその根拠となるデータが示されています。

主張の根拠として使えるデータを覚えていれば、非常に強い武器となります。また、その未来に対して日本がすべき行動なども提案されており、小論文で重要となってくる実現可能性の感覚をつかむことができます。

このような未来予測系の本は、分野別に数冊読んでおくと良いです。


自分の専門分野を決めておく

慶應の中でもSFCの小論文では、自由に選択したテーマで論を展開しなければいけないことがあります。

自由に書けるなら簡単じゃないかと思われるかもしれませんが、自分の専門分野をどれだけ準備しているかによって大きく差が開きます

例として、2017年の環境情報学部の問題を挙げます。

 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部(以下SFC)で学ぶということは、既存の学問分野にこだわらず、異分野とされているものを組み合わせて、全く新しい学問を生み出す可能性があるということです。あなたは自由に科目や研究会を組み合わせて履修することができます。

 SFCの学生に求められるのは、自分の関心を中心に他の分野を結びつけ、世界の課題を解決したり、新たな分野を切り開く能力です。研究会は、SFCの学びの中心です。一般的な大学の研究室やゼミに近いものですが、研究会の教員が教えることが学生の専門になるのではなく、学生が自由に研究会を組み合わせて自分の道を切り開いていくのが、望ましい研究会の履修方法です。

このようなSFCの研究会のあり方を理解した上で、以下の4つの設問に答えなさい。

設問1:あなたが環境情報学部に入学してから、解決を試みようとする課題、あるいは発見しようとしていることについて、200字程度で説明しなさい。

設問2:あなたはいくつかの研究会の専門性を組み合わせ、課題解決、新発見に取り組む 「こととします。4ページ以降に、10の研究会の内容がそれぞれ紹介されています。 これらのうち、4つの研究会を選んで履修してください。履修する研究会名を答えな さい。なお、必ず4つ選ぶこととします。

設問3:なぜその4つの研究会を履修しますか。また、4つの研究会をどのように履修し、あなたの目標を達成しますか。それがどのように課題解決・新発見につながるのか800字程度で説明しなさい。

慶應義塾大学 環境情報学部 2017年 小論文より

このような問題が出題されたとき、自分の解決したい専門分野がある受験生は大変有利です。

上の2017年の環境情報学部の問題で言えば、事前に専門分野を用意していれば、設問1を10分程度で終わらせ、設問2,3に残りの110分すべてつぎ込むことができます。一方、専門分野を持っていないと、設問1に多くの時間を使うハメになります。

テーマによっては使えないこともあるので、分野別にいくつか専門を用意しておくといいです。社会問題、国際問題、環境問題、人間の生き方の問題など、大きな分野の中でどの問題に着目するのか決め、その問題に対しての分析、解決策、懸念点などを事前に用意しておきます。

こうしておけば、入試問題をみた瞬間に解答が出来上がり、後は設問の要求に沿って調整するだけで答案になります。

専門分野があれば有利に働く設問は、慶應SFCでは特に多く出題されます。慶應SFCを受験予定であれば、小論文に使える専門分野を複数作っておくことがオススメです。


金沢の兼六園

慶應SFCの情報科目対策

需要があるかは分かりませんが、私なりの情報科目勉強法も書いておきます。

情報科目は科目用の参考書もなく、学習塾もほとんどないため基本的には独学になります。

まず私が取り組んだのは調査です。情報科目は勉強法が確立されていません。そこでネット上での情報収集から始めました。

慶應義塾大学SFC情報入試対策・学習法-キミのミライ発見」というサイトで学習法を見たり、全国の高校で使われている教科書の種類や特徴をチェックしたり、情報系の国家試験について調べたりしました。

そして調査した情報をもとに学習を進めました。

以下は、私の実際の学習スケジュールです。

情報科目の年間学習スケジュール

4月

ITパスポート試験というものがあることを知り、4月の後半から情報に関する学習開始。

ITパスポート試験はITに関する基礎知識が問われる試験で、情報科目と出題範囲がかぶっていることが分かったので学習しました。

IT関連の試験は参考書が豊富に出版されているため、受験期間の前半は、このあと出てくる「情報技術者試験」も含めて題範囲が類似している試験の参考書を用いて学習を進めました。

5~6月

ITパスポート試験に合格したので、6月の「基本情報技術者試験」にむけて学習開始。

ITパスポートの次の段階として「基本情報技術者試験」があります。ITパスポートと違い問題も複雑になります。振り返ってみればこの試験の勉強が一番役に立ちました

7~9月

基本情報技術者試験に合格したので、10月前半にある「応用情報技術者試験」に向けて学習を始めました。

この応用情報技術者試験は、やる必要がなかったと感じます。全く役に立たなかったとは言いませんが、SFCの出題範囲からズレた問題が多いです。

無理に進める必要はありませんでした。

10~11月

応用情報技術者試験に合格。

この時点でSFCの過去問で7割でした。これから先は、過去問を解いて足りない部分を補う学習方針に切り替えました。

過去問を本格的に解いたのがこのタイミングだったので、応用情報技術者試験が必要なかったと気付いたのもココでした。

もう少し前から過去問に取り組むべきだったと反省しました。

12月

数学力が足りていないことに気づいたので、数学の参考書を購入し、対策開始。

高校数学の全体を網羅したような参考書で学習しました。数学の基礎力はもっと前の段階でつけておくべきだと感じました。

1月

各分野の復習と過去問をメインに取り組んでいました。

この段階では微調整を繰り返して穴を無くす作業を繰り返していました。


情報科目対策に役に立った参考書

ここからは私が情報入試の対策をしていて、最もためになったと感じた参考書を紹介します。

①イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室 (栢木厚/技術評論社)

情報入試のための基礎固めとして非常に有効な本です。

基本情報技術者向けの参考書でSFCと完全に傾向が一致するわけではありませんが、重要な部分が網羅されています。

情報入試を考えているなら持っておきたい一冊です。

②アルゴリズムパズル ―プログラマのための数学パズル入門(2014/Anany Levitin/オライリージャパン)

SFC情報入試内で必ず出題される、アルゴリズムの問題の対策として有効です。

この書籍には基本的なアルゴリズムの考え方、150題のアルゴリズムパズルとその解説が収録されています。実際のSFC入試でも、この書籍で紹介されている問題が出題されました。

③問題解決のための「アルゴリズム×数学」が基礎からしっかり身につく本 (2021/米田優峻/技術評論社)

この書籍はタイトルにある通りアルゴリズムと数学の関係を丁寧に解決してくれています。

近年の入試で出題された問題の内容を丁寧に解説しているなど、この書籍は情報入試に対して非常に有効です。


ここで紹介した書籍以外にも情報入試に有効な書籍は多くあります。大きな書店などではIT系の本棚が充実しているので、直接足を運びよさそうな書籍を探してみてください。

勉強の休憩で折った鶴

モチベーションの保ち方

最後に、私が行っていたモチベーションを維持する方法を紹介します。

良い先生、良い環境、正しい方法で勉強を進めても、どうしてもモチベーションが下がる瞬間はやってきます。大事なのはその時の対応です。

私のモチベーションを維持法は、次の3つでした。

①大学でやりたいことを妄想する

勉強合間に、大学生になってやりたいことを妄想していました。

もちろん大学で何を学んでどんな将来を歩むかも考えましたが、多くの時間考えていたのはキャンパスライフについてです。

何のサークルに入ろうか、友達ができたらあのお気に入りのお店に連れて行こう、大学の近くには有名なラーメン店があるから全メニュー制覇しよう、などいろいろ考えました。

その他にも、合格したら仲のいい友達を誘って沖縄に行こう、趣味でサイクリング始めてみようかな、など大学生になったらやりたいことをノートに書いていきました。今はその時ノートに書いたことを少しずつ消化していっています。

この方法は小さなことでモチベーションを保つことができるため、使いやすいです。「この分野を学びたい」や「将来いい職につきたい」などの大きな目標は、繰り返し考えているうちに疲れてきてしまいます。このぐらい小さいワクワクの方が、モチベーションを保つのにはちょうど良いです。

大学生になってやりたい小さい事はなかなか底をつきませんし、暇さえあれば考えられるので、常にモチベーションを保つことができます。

②家を探す

妄想する以外にもやっていたこと、それは1人暮らしの家を考えることでした。

大学の周りがいいのか、少し離れた便利なところがいいか、ネットの賃貸比較サイトを使っていろんな物件を調べていました。1つ目の「大学に入ってやりたいこと妄想」と違うのは、現実的な大学生活の計画まで立てていた点です。

近くにカフェがあるからここがいい、ここは広さのわりに家賃が安い、そんなふうに比較していると大学生活が現実にあるような気がしていました。これも妄想ではありますが、当時の僕の感覚としては「生活面は完璧に想定したし、後は勉強して合格するだけ!」という感じでした。

このようなことを続けていると、勉強をすることは高い目標を実現するためではなく、今の生活の延長線上にある必須の作業という感覚になり、勉強へのハードルが下がっていきました。

③一日完全に勉強を禁止する

上で述べた2つ方法でも太刀打ちできないほど疲労を感じ、勉強したくなくなる時があります。そのような時は、無理をして勉強しても逆効果です。勉強したくないまま机に何時間も向かっても、大して内容が入ってきません。

このような状態になった時は、1日完全に休んで勉強を禁止する方法をとっていました。1人でゴロゴロする日もあれば、友達と遊んだり、映画を観に行った時もありました。

受験生なのに何をしているんだと思われるかもしれませんが、後悔はしていませんし、効果があったとも感じています。

1日完全に勉強をしないと、罪悪感を感じます。それでもしないと決めた日には勉強しません。勉強したくなっても我慢して完全に勉強を断ちます。そうすれば、また次の日から集中して勉強することができます。

受験期間に勉強しない日を作るのはダメだと感じるかもしれませんが、集中できないまま続けるよりも、1日休んでモチベーションを持ち直した方が、結果勉強に身に入ります。

休むのは悪いことではないし、休まないと続けられないこともあると思います。

大事なのは目の前の数時間勉強することではなく、最終的に受験を突破することです。

受験を長期的にとらえて、自分に合った方法で受験に挑んでください。

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GOKO編集室
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