留年危機、直前のE判定、MARCH全滅。ギリギリからの大逆転で慶應SFCへ。合格の鍵は最後まで諦めないメンタル
慶應SFC専門塾GOKO。今回は、直前11月の模試でE判定から慶應義塾大学総合政策学部に合格したMさんにお話を伺います。
Mさんは都内の中堅高校出身ですが、その中でも留年しかけるほど成績が悪く、共通テスト模試得点率25%の学力からのスタートでした。
そこから慶應合格までに辿った秘密を探りたいと思います。
今回の合格者:Mさん
Mさん
都内中高一貫女子高校(私立)
慶應義塾大学 総合政策学部
2022年入学(1浪)
【併願先】
早稲田:商× 明治:経営×・情コミ×
法政:経営× 明治学院:心理○
慶應への憧れと受験コンプレックス
現役時はまさかの全滅
--合格おめでとうございます。まずは慶応大学を目指したきっかけを教えてください。
元々は高校の先生がきっかけでしたが、最初はただ勉強を頑張る自分に酔っただけだと思います。それで高校2年生になる直前から本格的に受験勉強を始めました。
当初、周囲からの風当たりは良いものではありませんでした。学校の先生や同級生には馬鹿にされ、志望校の変更を勧められたりしました。
そんな時も吉中先生は常に私の味方でいてくれて、私の合格を信じてくれました。そのように受験勉強をすすめていくうちに、慶應義塾大学に行きたい気持ちがどんどん強くなっていきました。
必死に勉強はしたものの、なかなか思うように成績が上がらず、現役時の受験では全滅でした。今思い返せば、勉強のやり方が悪かったのだと思います。吉中先生から出していただいた課題を自分なりに上手く消化できていなかったのかもしれません。
マグレも含めて一つぐらいは合格するだろうと思っていたので、まさか1個も受からないとは思ってませんでした笑
ここで諦めたら一生負け癖がついてしまう
それ以前も感じてはいたのですが、改めて難関大学の壁の高さを実感しました。しかし、慶應を目指すことを諦めることはできませんでした。そして、慶應合格には吉中先生の力が必要だと思い、もう一年勉強をみてもらうことにしました。
先生は論理的に物事を考えてられる人で、合格までに自分に何が必要かを説明してくれました。ご自身も慶應出身なので、在学中の話なども聞かせてもらい、そこで慶應に対するイメージが膨らんでいきました。
小中と受験をしましたが、どちらも満足した結果を得ることはできませんでした。そのため、勉強にコンプレックスを抱いていました。しかし、「ここで諦めたら一生負け癖がついてしまう!」そう思って、もう一年必死にやってみようと思いました。
--塾や予備校が数ある中で受講の決め手となったことは何でしたか?
教え方が上手なのはもちろんですが、何より人当たりがすごく良くて「この先生となら受験を乗り越えられるかもしれない!」と思いました。それで吉中先生に付いていくことに決めました。
授業だけかと思いきや、しっかりメンタル面やモチベーション維持もしてくれました。その時は気が付きませんでしたが、今思い返すと色々な仕掛けをしてくれてたと思います。
英語と小論文の勉強法
音声トレーニングを始めて英語の成績が伸び始めた
--英語の指導はどうでしたか?
最初に基礎を徹底的に教えてくれたところがよかったです。自分にあったレベルの教材を選んでくれたり、問題集のわからないところも、自分がわかっていない部分まで戻って丁寧に教えてくれました。
その他にも、シャドーイングやスラッシュリーディングなど、効果はあるけど学校では教わらなかった勉強法をたくさん教えてくれました。それを日々の学習に取り入れるようになって、英語の理解度は上がったと思います。音読やシャドーイングはサボりがちになるので、チェックしてくれる人がいたのは良かったです。
英文解釈は、頭の中でどういうふうに構造把握すれば読めるかわかりやすく教えてくれました。様々な英文で構造を細かく教えていただいたおかげで、難解な英文にも対応できました。
お陰様で、教わり始めてから数ヶ月後には目に見えて英語の成績が上がり始めました。途中でスランプの時期もありましたが、そんな時も一緒に原因を突き止めて、脱出させてくれました。
小論文は型を身につけるとこから
--小論文指導はどうでしたか?
まずは小論の型を身につけるところから始めました。小論文の型はある程度決まっています。その型を身につけることが、安定して点数をとるポイントだと教えていただきました。
一通り型を身につけた後に実際に書き始めましたが、そこで自分の癖を知りました。
- 一文が長くなりすぎる
- ”てにをは”を使い方がおかしい
- 最初と最後で主張が一貫していない
私の場合はこの3つを特に指導してもらいました。
基本的な小論の指導に加えて、日々の雑談が私の思考を広げてくれたと思います。
雑談から掴んだSFC小論文の核
--雑談ですか、どんな話をしてたんですか?
学校に限らずですが、いわゆる教養を教えてくれる大人は中々いません。学校は勉強を教える場所で、教科の枠を超えた話はなかなか出てきません。親戚や両親の知人と話す時は、日常的な話が主で、突っ込んだ話をすることは稀です。
一方吉中先生の授業では、その時々のニュースや時事ネタ、物事の考え方などを教えてくれました。
誰かがインターネット上で炎上した時には、その裏にある人間の心理や類似の事例、選挙や政治的なニュースの時は、保守と革新の違いから政治史の流れなど、テレビや新聞では扱ってない部分を教えてくれました。
抽象的な文章の時は、自分の日常レベル、身近な人間関係や体験したことのある話までかみくだいて具体的に教えてくれました。
世の中にある様々なできことの、構造的な理由や仕組みを教えてもらったと思います。
この雑談のおかげで私の思考はかなり広がりましたし、柔らかくなりました。SFCの小論文でも大いに役に立ちました。
もちろん雑談だけではなく、きちんと過去問演習もしてくれました笑
SFCの小論文は入試小論文でも最難関だと思いますが、問題や設問のへアプローチの仕方、解決法の方向性を示してくれたり、自分の答案をより良くするための補足もしてくれました。
小論文を書くのが苦手な人は、誰かに話すことで自分の考えや思考を整理するところから始めても良いと思います。受験生は閉塞的になりやすいですが、友人でも良いので誰かと話すことが大切だと思います。
私が慶應に合格した理由
先生が与えるのは知識ではなく気持ち
--指導全般で特にこれは良かったと思うものはなんでしたか?
情報の一元化です。これはとてもよかったです!
それまでは、いろんな教材やノートに習ったことや重要情報を書き込んでいましたが、各科目でコアとなる教材を決めて、そこに全ての情報を残していくようにしました。
そのおかげで、復習の時にその教材だけ見れば良いので、模試や本番の直前の復習効率が劇的に上がりました。
もう一つ挙げるなら、先生の人柄です。
先生といえば、自分の考えを押し付ける硬質な性格を持っているイメージでした。それに対し、吉中先生は柔軟に対応してくれるというか、押さえつけ過ぎず、放置し過ぎず、そのバランスがちょうど良く、思わずついて行きたくなる人柄でした。
教師が生徒に与えられる一番のものは、やる気やモチベーションの維持だと思っていますが、その上げ方や引き出し方が上手だったと思います。
--今回、慶應大学に合格したわけですが、振り返ってその要因は何だと思いますか?
ちょうど触れましたが、すばりメンタルです。
一年通して気持ちを一定に保てたことが要因だと思います。
浪人生の中には夏休み前後で精神的に病んでしまって、予備校に通えなくなったり、勉強が手につかなくなる人もいるとよく耳にします。
私ももちろん落ち込んだ時期はありましたが、それでも勉強は続けました。普段は12~13時間勉強してましたが、落ち込んだ時期でもコンスタントに6時間は勉強できました。
メンタル維持に必要なメリハリとセルフイメージ
--メンタルを保つために、具体的にはどんなことをしていましたか?
主にやっていたのは2つです。オンとオフをしっかりつけること、理想とする自分をイメージすることです。
オンオフをつけるは、夏過ぎぐらいまで土日は割と自由な時間にしてして、軽く勉強する程度にしていました。
最低限、単語の復習と音読だけして、高校時代の友人とランチをするなど、適度に息抜きを取っていました。土日にあまり勉強しないため、月曜に「ヤバい!」ってなって一気にエンジンをかけられました。
浪人生が1年間通してコンスタントに勉強し続けるために、適度な休みを入れて、メリハリをつけるのは大事だと思います。この話は現役生にも通じるところがあります。勉強時間を取っても、頭の中に入っていなければ意味がない。ストレスなどで頭に入ってこない時は、思い切って勉強から離れてみることも大切だと思います。
ドラマの主人公になりきってみる
もう一つの「理想とする自分をイメージする」は、毎日キチンと勉強できてる自分や頑張ってる自分、大学生になってやりたいことをやっている自分を想像していました。
その助けになるように、受験がテーマのドラマを繰り返しみていました。ドラマの主人公に自分を当てはめて、日々の受験勉強を自分の頭の中でドラマ化していました。ドラマの主人公になったようで受験勉強が少し楽しくなりました笑
具体的には「初めて恋をした日に読む話」「ビリギャル」「ドラゴン桜」などを見て、気持ちを引き締めたりしていました。
好きなドラマができたら、そのサントラを朝の目覚ましにしていました。音楽がなるとドキッとして「勉強しなきゃ!」と思えるので、早起きも続けることができました笑
模試の判定との付き合い方
ほとんどの受験生はE判定
--模試結果は基本的に慶應E判定でしたが、それはどう受け止めましたか?
そもそもA判定が取れるのは、上位数%で安定して合格する層なので、そこは期待していませんでした。特に慶應は難関国公立組も受験するので、判定は割り切って捉えていました。
たとえ結果はE判定でも、模試と本番では問題自体が違うので、そこで諦めるのは勿体無いです。
むしろ今できなくてよかった、本番までの伸び代が見つかったぐらいで思っていました。知識の抜けや課題が見つかったのなら、本番前にそこを埋めていけば良い。それが模試との付き合い方だと思います。
とは言っても、結果が出ること自体はいいことだと思います。結果を模試で残すことは本番への自信につながりますし。すでに良い結果が出ている人は、逆転されないように気をつけましょう!
本番に弱い人は自分のルーティーンを決めよう!
--合格した試験と落ちた試験で違いなどありましたか?
全然違いました。落ちた入試は、周りの受験生や会場の雰囲気に飲まれていたと思います。
合格したSFCの時は、完全に自分のペースで会場まで行き、自分のペースで問題が解けました。
自分のペースが作れたのは、普段自分が勉強していた自習室で勉強したからだと思います。また、試験前に慶應の先輩と話す時間があって、話をしたことでリラックスできました。
私は本番に弱いという課題がありました。模試でもそうですが、緊張すると力が出せない。集中しなきゃいけないのに、それ以外のことに意識が飛んだり、周りの人が気になって、目の前の問題が頭に入ってこない現象がありました。
自分でもどうすれば良いか分からなかった時は、吉中先生に相談して色々な案を出してもらいました。
私の場合、本番で力が出せない原因は緊張しすぎ、力み過ぎが原因でした。そうであれば、いかにして普段の精神状態を保つかがポイントです。そこで、自分なりのリラックス法やルーティンを決めていくことで解決しました。
私のように本番に弱い人は、模試などに機会に自分なりのリラックス法や集中法を試行錯誤してみてください!
日々考えながら最後まで全力で
情報過多の時代だからこそ自分でよく考える
--最後に受験生にメッセージをお願いします。
最後まで諦めないでください。
どこでどんでん返しが起こるか分からないので、本当に最後の最後まで諦めないでください。
それから、他の人に振り回され過ぎないでください。それはどんなに信用している人であっても、です。不安になるとYoutubeで受験関連の動画を見たりして、他の参考書や勉強法に手を出したくなったりすると思います。Youtube動画は独自の勉強法を作り出す材料としては良いですが、そのまま真似して上手くいかないこともあるので注意です。
受験勉強とは、机に向かってただ言われたことをするものではありません。自分なりに志望校との距離を考えて、どうしたら合格に近づけるか考えながら試行錯誤して勉強することです。短時間で自分に最適な勉強法が見つかる人もいると思います。でも、大抵の人は見つけるまでに時間がかかります。そのため、できる限り早く受験勉強をするに越したことはありません。
助言としてよく言われていることですが、直前期に新しい参考書に手を出すことは危険です。直前期は気が動転していて、ベストな判断をできないことが多いからです。大抵の場合、習得できずに終わってしまいます。
自分でよくよく考えて、志望校合格に必要だと思えるのであれば新しい参考書に手を出すことも一つの手段ですが、参考書が志望校に連れて行ってくれるのではありません。参考書は自分の穴を埋めて志望校に合格するためのアイテムにしか過ぎません!その点に注意してください。
努力の末の結果なら後悔はしない
努力は必ずしも報われるとは限りません。実際、私もSFCに合格するまでは法政や明治にも落ちていました。もちろん慶應も厳しいだろうと思っていました。
それでも自分なりに精一杯勉強できたので「ここまでやってダメならしょうがない」と受け入れることができました。
仮にダメだったとしても、受験を通して頑張れた経験や、身につけた知識は一生ものと思えたはずです。
厳しいことを言うようですが、あなたの限界はあなたが思っているよりも高いです。「もう限界だぁ!」と言っている間はまだ限界に達していません。思いっきり勉強して、思いっきり成果が上がらないことに悩んでください!
一日中勉強ができて、しかも周りの大人が支えてくれる。そんな恵まれた環境は大学受験くらいです。
最終的な結果がどうであれ、何かに打ち込んだ経験は無駄になりません。全力で勉強して、悔いの残らない受験、後悔しない受験をしてください!
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