慶應義塾大学:英語対策参考書ルートLevel2【偏差値50→60】
この記事では慶應義塾大学合格を目指す受験生が、偏差値を50から60に伸ばすのにオススメ参考書を紹介します。
それなりに勉強してある程度の英文は読めるのに、入試問題を解くと読めない解けない。今ひとつ英語の理解が晴れない。それが偏差値50~60のレベル感です。
最低限の入試基礎から入試標準レベルへ、日東駒専からMARCHといった難関大学の合格ラインへ持っていくのが回の目標です。
【今回の初期レベルと到達レベル】
・初期レベル:偏差値50 / 簡単な英文は読める / 入試基礎レベル
・到達レベル:偏差値60 / 複雑な英文も読める / 入試標準レベル / 日東駒専~GMARCH合格
勉強を始めたてで英語に苦手意識がる、偏差値30~50の方はこちら>>参考書ルートLevel1【偏差値40→50】
偏差値50=ボリュームゾーンのため、紹介する参考書も7冊と多めですが、ここを突破することで英語が得意科目となり、人によっては過去問を足すだけで難関大学合格がみえてきます。
しっかり取り組んでいきましょう!
英単語
レベル1でもお伝えしましたが、英語学習において英単語を覚えることは超重要です。
受験英語は単語に始まり単語に終わります。
慶應の英語では受験英語の中でも特に高い語彙力が求められるので、最後の最後まで語彙強化が必要です。
現在偏差値50の場合、最低限の単語は覚えられているものの、入試標準と呼ばれる単語までは覚えていないはずです。
このレベルのオススメはシステム英単語です。
定番の英単語長としてターゲット1900や速読英単語【必修編】もありますが、どれを使っても合格・不合格に差はでません。
大事なのはどの単語帳を使うかではなく"その単語帳を使い切れるか"です。
それぞれレイアウトが違うので、事前に中身を確認して、自分に合う単語帳を選んでください。
大事なのは使い切ること
単語帳は受験勉強開始から入試直前まで、ずっと使い続けます。
一度コレ!と決めたら、余程のことがない限り、浮気せずに使い続けます。
経験上、英単語帳すら一冊終わらせられずに慶應に合格した例はありません。
ターゲット、シスタン、速読英単語、どれを使ってもいいので、ボロボロになるまで回し続け、受験英単語を完璧にしてください。
特にこだわりがなければ、シスタンがオススメです。
英熟語
慶應をはじめ難関大学にいきたいなら熟語帳を一冊仕上げるのは必須です。
英熟語のおすすめは英熟語ターゲットRです。
熟語のみのページと、その見出し熟語が使われている英文ページが繰り返されるレイアウトで、音読やシャドーイング教材としても使用できます。
熟語を覚えつつ、音読教材として使い、慶應の長文に耐えうる読解体力をつけてください。
*追記
Z会の速読英熟語が20年以上改訂されていなかったため、一時ルートからは外していました。しかし、2024年2月に新刊が発売されることになりました。
そのため以下の通り対応してください。
英文法
英文法の基礎ができていたら、英文法ポラリス2を使って英文法の理解を深めていきます。
以前はネクステやアップグレードなど網羅系参考書と呼ばれる1200問収録の参考書が主流でしたが、今はそこまで必要なくなりました。
慶應で純粋な文法問題が出るのは商学部などですが、長文中の空所補充等で他学部でも必要になります。
いうまでもなく正確な読解のためにも文法の知識は必要ですので、4択問題のためではなく、正しく読解するため知識を得るためにポラリスに取り組みます。
そのため、「出題されている問題に正解すればOK」ではなく、正確に訳せるかか?他の選択肢がダメな理由を説明できるか?など、細かいところまでチェックしながら進めていきましょう。
合計415問ですが、2~3ヶ月で
ランダム問題集としての黒ポラリス
ポラリスシリーズには各レベルに応じた「ファイナル演習ポラリス」(通称:黒ポラリス)があります。
前項で紹介した白ポラリスが、助動詞や関係詞など、単元別になっている一方で、黒ポラリスは問題形式(空所補充、整除、正誤)ごとの出題となっており、文法単元はランダムで出題されます。
- メタ読みして解答してしまっている
- ちゃんと実力が着いたか確認したい。
そう思った場合は、ぜひ黒ポラリスも取り組んでください。
白ポラリスで文法基礎が身についていたら、サクッと3~5周できるはずです。
ポラリスをマスターするためのモデルケース
あくまで一例ですが、英文法ポラリス1に取り組む際のモデルケースを紹介します。
ポラリス2には415問収録されていますが、以下が1日あたりの学習量と1周完了する目安です。
【1日あたりの学習量と1周完了する目安】
- 1周目:1日30問、14日で1周
- 2周目:1日45問、10日で1周
- 3周目:1日60問、7日で1周
- 4周目以降:3周目と同様7日で1周
*実際にはチャプターや章で区切るのであくまで参考として
上記のスケジュールだと1ヶ月で3周、2ヶ月で7周、3ヶ月目には11周達成しています。
最初の2~3周は時間がかかると思いますが、周回が進めば進むほど1周あたりの時間が減っていきます。そのためポラリスをサッと復習しつつ、他の参考書に手をだす余裕も出てきます。
受験学年であれば、遅くとも春から始めて、夏前の6~7月には終わらせるようにしてください。
ポラリス筆者の映像授業を活用する
ポラリスの筆者はスタサプで講師をしている関正生先生です。
ポラリスの説明とスタサプでの説明は基本同じなので、理解できない単元があれば映像授業で補完してください。
>>>スタディサプリ
スタサプの場合は2週間の無料体験が付いているので、合わない場合の解約もできます。
本など文字情報の方がインプット速度が早いので映像授業の使い過ぎには注意ですが、うまく併用していきましょう。
\ちょっと休憩!/
英文解釈
レベル1では平易な文を確実に理解できることを目標としていましたが、このレベルではもう少し複雑な文の理解を目指します。
その際のオススメ入門英文問題精講 4訂版です。
1~3文の短い英文が72問収録され、一つずつ和訳しながら進める形式です。
本書の圧倒的推しポイントは解説の充実度です。受験生の「そこが知りたかった!」ポイントに先回りして解説してくれます。
最初は全文和訳しながら、模範解答と照らしあらせながら全文理解していってください。
ある程度慣れてきたら、音読しながら意味がわかればOKです。
入門英文問題精講をマスターするためのモデルケース
オススメの進捗として、まずは1日5問を目安に進めてください。
1周目以降も含め、1日あたりの学習量の目安です。
【1日あたりの学習量と1周完了する目安】
- 1周目:1日5問、15日で1周
- 2周目:1日8問、9日で1周
- 3周目:1日10問、7日で1周
- 4周目以降:3周目同様7日で1周
上記のスケジュールだと1ヶ月で3周、2ヶ月で7周、3ヶ月で11周回すことができます。
もちろん適宜復習の時間も必要ですし、スケジュール通りに行かないこともあると思います。それでも、2ヶ月あれば5~6周はできるはずです。
最終的には20~30分で10問程度できるようになるので、日々のルーティンとしてかなりコスパの良い復習になります。
もちろん漫然と読むだけではなく、完全精読した後は、音読して英文を体に染み込ませてしてください。
英語長文
英単語、英文法、英文解釈と参考書を紹介してきましたが、それらは正しく英文を理解するための知識です。
一方英語長文では、正しい解答を選ぶ技術を磨いていきます。
その技術を磨くためにオススメの参考書がThe Rules英語長文問題集1とThe Rules 英語長文問題集2です。
英語を得意とする人たちが無意識でやっている読み方を言語化した問題集で、解答の際にどこに注目すればいいのかが徐々に身に付いてきます。
1冊につき12問収録されているので、復習しつつ2~3日で1問ずつ進めてください。
精読した後は、例によって音源を使用しながら音読やシャドーイング教材として使ってください。
TheRulesについてさらに詳しい場合は、こちらの徹底解説シリーズをご覧ください。
英作文
慶應で英作文が求められるのは、文学部、経済学部、理工学部、医学部です。学部別対策で英作文はプラスするので、現時点では特に英作文の参考書を使用しません。
レベル1で紹介した、読解のための英文法が面白いほどわかる本(必修編)の英語→日本語トレーニングが終わってない人は継続してください。
それができていれば現時点では十分です。
時間に余裕があり、英作文対策をできるだけ始めたければ、英作文基礎問題精講に少しずつ取り組んでください。
英語リスニング
慶應の入試にリスニングテストはありません。また共通テスト利用も実施していないため(2025年から文学部のみ採用予定)、リスニング対策は不要です。
しかし、英語を英語のまま理解した方が読解スピードは上がるので、今回紹介した英熟語ターゲットRやTheRules英語長文を使用して、音読やシャドーイングトレーニングを行ってください。
慶應は大学入試の中でも特に長い、超長文と呼ばれる英文が出題されます。
入試本番で大量の英文を読んでも平然といるためには、日頃からそれを超えた英文を読む必要があります。
本番で息切れしないためも、毎日大量の英文に触れるように意識して下さい。
同じ英文を繰り返しても効果あります。
30回と言わず100回以上音読&シャドーイングして、全文暗記するぐらいの勢いで取り組みましょう。
まとめ
今回は慶應SFCを目指す受験生向けに、偏差値60を目指すための参考書6冊+α紹介しました。
改めて各単元での参考書を紹介します。
最初にも触れましたが、ここまでやれば慶應の過去問に取り組むことも一応可能です。
流石に合格点は難しいと思いますが、英文が全く読めないということはなく、むしろ意外と読めて驚くことでしょう。
人によってはMARCHの過去問で合格点が取れるレベルになっているはずです。
今回紹介した教材を丁寧に復習しつつ、着実に力をつけていきましょう。
この後、レベル3では、合格を確実にするために取り組むべき+αの参考書を紹介します。
ぜひ参考にしてください!
【慶應合格のための英語参考書ルートシリーズ】
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