「学部差はない」は本当か?慶應文系4学部(文・経・法・商)5年分の就職データ2.2万人分を徹底分析した結果

慶應の文系学部は、文学部・経済学部・法学部・商学部とあり、学内でもうっすら違いがあります。

では、その卒業後の就職先に違いはあるのでしょうか?

今回は、2020年度から2024年度まで、5年分の就職先を全部足してみました。これは2026年現在最新の情報を使用しています。

パンフレットでは「就職先の傾向に学部間の大きな違いはありません」とありますが、半分はその通りで、一方で学部ごとの違いも見えてきました。しかも意外な違いです。

それでは早速みていきましょう!

5年間の就職者数と進学者数

就職者数

年度文学部経済学部法学部商学部
2020年度654996987872
2021年度6341,0181,012857
2022年度620957918868
2023年度589917966836
2024年度646953920849
5年合計3,1434,8414,8034,282

大学院進学者数と進学率

年度文学部経済学部法学部商学部
2020年度58(8.1%)48(4.6%)145(12.8%)16(1.8%)
2021年度66(9.4%)52(4.9%)149(12.8%)24(2.7%)
2022年度57(8.4%)51(5.1%)130(12.4%)29(3.2%)
2023年度60(9.2%)51(5.3%)138(12.5%)12(1.4%)
2024年度66(9.3%)42(4.2%)145(13.6%)24(2.7%)
5年合計307(8.9%)244(4.8%)707(12.8%)105(2.4%)

進学率は、進学者を「就職者+進学者」で割った値です。

法学部の進学率だけが5年間ずっと12%を超えています。これは法科大学院へ進むルートがあるからです。

最も進学率が低かったのが商学部で、5年合計で2.4%。多くの学部生が就職していることになります。

慶應文系全体の大学院進学率

年度就職者数進学者数
2020年度4,5281,118
2021年度4,5971,092
2022年度4,4001,133
2023年度4,3091,176
2024年度4,2881,138
5年合計22,1225,657

就職者数は5年で240名ほど減り、進学者数は微増しました。

慶應全体の就職先業界

学部ごとのランキングに入る前に、5年でいちばん動いたものを先に示します。

学部差というより、時代差のほうが大きかったです。

業種別の割合(学部合計)

以下が4学部全体の就職先業界です。5年平均は各年度の割合を平均した値です。

慶應の分類では、コンサルティングファームと監査法人は「学術研究、専門・技術サービス業」に入ります。耳慣れない名前ですが、要するにコンサルと会計士です。

5年平均を見てください。金融20.3%、コンサル・監査法人20.3%。小数第2位まで出しても金融がわずかに上という、ほぼ完全な同率でした。

慶應の歴史で長く続いた金融一強は、この5年で終わり、トップ3業界だけで60%近い3強時代になっています。

業種2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度5年平均
金融、保険業20.9%18.5%19.9%20.3%22.1%20.3%
学術研究、専門・技術サービス業18.3%19.1%19.4%23.0%21.7%20.3%
情報通信業16.9%19.1%17.0%15.8%17.1%17.2%
製造業11.9%11.9%10.4%10.5%9.9%10.9%
卸売、小売業9.2%8.0%9.7%8.7%8.4%8.8%
サービス業6.9%6.9%7.9%6.6%5.7%6.8%
不動産、物品賃貸業3.7%3.5%3.3%2.9%3.6%3.4%
医療、福祉業2.6%3.4%3.2%3.1%2.8%3.0%
公務(教育・医療除く)2.9%3.2%2.7%2.3%2.2%2.7%
運輸、郵便業2.3%2.0%2.7%3.4%3.2%2.7%
教育、学習支援業1.5%1.5%1.4%1.0%1.0%1.3%
建設業1.5%1.3%1.2%1.1%1.1%1.2%
電力・ガス・熱供給・水道業0.8%1.0%0.8%1.0%0.9%0.9%
その他(司法修習生含む)0.5%0.5%0.3%0.2%0.4%0.4%
農、林、漁、鉱業0.2%0.1%0.2%0.1%0.1%0.1%

単年で追うと、金融とコンサル・監査法人の逆転が起きたのは2023年度でした。

23.0%対20.3%。翌2024年度に金融が22.1%で首位を取り返し、差は0.4ポイント。2021年度には情報通信が19.1%で金融を上回った年もあります。

ベイカレント・コンサルティングという会社

もし5年分のデータからひとつだけ企業名を挙げろと言われたら、ベイカレント・コンサルティングでしょう。

いわゆる総合コンサルティングファームですが、最近一気に数を増やしています。

学部2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度5年合計
文学部37616
経済学部615163631104
法学部7271448
商学部101516342196

「ー」は、その年度の上位一覧に記載がなかったことを表します。

文系4学部だけで5年264名。慶應のSFCや理系含む学部合計では2021年度45名、2022年度48名、そして2023年度は121名でした。この年、ベイカレントは慶應の全就職先のなかで最多です。三菱UFJ銀行でも三井住友銀行でもなく、この会社でした。

半沢直樹のモデルとも言われる三菱UFJ銀行は...

もうひとつ、思っていた以上に振れ幅があったのが、ドラマ「半沢直樹」のモデルにもなった三菱UFJ銀行です。

学部2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度5年合計
文学部7641128
経済学部25186142992
法学部201614143094
商学部141014111059

経済学部の2022年度、6名。25名だった2年前の4分の1です。それが2024年度には29名まで戻りました。法学部も同じ形で、14名から30名へきれいなV字です。

コロナ禍前後の採用抑制と、その後の反動。両方が重なった結果だと私は考えています。

5年合計で見れば経済92名、法94名。この2学部にとって三菱UFJ銀行はいまも最上位の就職先です。こうやってみると文学部は少ない気もしますね。

楽天グループは3分の1に

採用の増減を示す例として、楽天グループも出しておきます。

学部2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度5年合計
文学部1012136748
経済学部1013137649
法学部81417746
商学部16813542

慶應の全学部の合計では2020年度56名、2021年度72名、2022年度71名。

それが2023年度は23名です。3分の1以下まで落ちました。

学部を問わず、同じ年に同じだけ減っています。慶應生の志望が変わったのではなく、会社側の採用計画が変わっただけでしょう。

ただ、その年に就職活動をしていた塾生にとっては狭き門だったでしょう。

総合商社は安定

派手に動いたものばかり書きましたが、5年間ほとんど変わらなかったものもあります。

こちらのほうが、学部選びの材料としては使えます。

ひとつは総合商社です。法学部の三井物産は8名、10名、8名、18名、11名。伊藤忠商事は7名、8名、10名、10名、11名。ベイカレントのような急増も急減もなく、毎年同じくらいの人数が入っています。

5年合計で三井物産55名、伊藤忠商事46名、三菱商事41名。

出版マスコミは少ない

もうひとつが出版とマスコミです。5年分の公表リストを全部見て、出版社が上位に現れたのは2022年度の文学部にKADOKAWAが4名入った一度だけでした。

放送局は日本放送協会が文学部で5年合計24名、2021年度の8名が最多です。

新聞社は意外な出方をします。

日本経済新聞社は2021年度の法学部で8名、2022年度も5名。読売新聞東京本社と共同通信社も2021年度の法学部にそれぞれ5名入っています。

文学部は2020年度の日本経済新聞社3名だけでした。マスコミは文学部の進路という思い込みは、少なくともこの5年の数字とは合いません。

集計についてのお断り

ここから先の学部別ランキングは、「5年間の実人数ランキング」ではありません。各年度の公表上位企業を足し合わせたランキングです。

公表リストはその年に3名以上(学部によっては4名以上)だった企業までしか公開されていません

ある年に人数が届かなかった企業は、その年ぶんが0で計算されます。そのため、以下の数字は実際の人数より少なくなっている可能性があります。

言い換えれば、数票の誤差は発生します。100を超える大手と、40前後の企業。そのくらいの粒度で見てください。

「対就職者」の列は、5年合計人数をその学部の5年間の就職者数で割った値です。学部の規模が違うので、人数だけでは比べられないところを補うために出しています。

慶應文学部の主な就職先(5年合計トップ20)

5年間の就職者合計3,143名。

文学部の上位20社を見ると、IT、保険、コンサルがかなり目立ちます。

出版社が一社も入っていません。テレビ局もです。日本放送協会が9位に入っているのを除いてテレビ局も入っていません。

順位企業5年合計対就職者
1東京海上日動火災保険551.75%
2アクセンチュア491.56%
3楽天グループ481.53%
4NTTデータグループ471.50%
5日本アイ・ビー・エム331.05%
6三菱UFJ銀行280.89%
7みずほ銀行270.86%
8三井住友海上火災保険260.83%
9日本放送協会240.76%
10りそなホールディングス230.73%
11明治安田生命保険210.67%
12東京都190.60%
12博報堂190.60%
12日本生命保険190.60%
15大和証券180.57%
15デロイトトーマツ180.57%
17日本電気170.54%
17野村総合研究所170.54%
17ジェーシービー170.54%
17リクルート170.54%

トップ5にアクセンチュア、NTTデータ、日本アイ・ビー・エムが並びます。

そのアクセンチュアは、2020年度は3名でしたが、2024年度には12名に増えています。文学部の就職者数はほぼ横ばいですから、学部の中で進路が入れ替わったということになります。

意外にも東京海上日動が5年合計55名で単独トップ、三井住友海上26名、明治安田生命21名、日本生命19名。上位20社のうち4社を保険会社が占めます。

「文学部は就職に弱い」という言い方を今でも聞きますが、慶應に関してはその根拠はありません。他の3学部と同じ企業に、文学部からも普通に就職しています。

慶應経済の主な就職先(5年合計トップ20)

5年間の就職者合計4,841名。慶應で最も就職者が多い学部です。横文字も多いです。

外資系金融の名前が出てくるのは、今回確認した5年分の公表リストでは経済学部だけでした。ゴールドマン・サックス証券、シティグループ証券、ブルームバーグ。

人数が少ないので上位20には届きませんが、他の3学部の単年リストには現れていません。

順位企業5年合計対就職者
1ベイカレント・コンサルティング1042.15%
2アクセンチュア1002.07%
3三菱UFJ銀行921.90%
4三井住友信託銀行881.82%
5EYストラテジー・アンド・コンサルティング851.76%
6みずほ銀行801.65%
7三井住友銀行781.61%
8PwCコンサルティング771.59%
9デロイトトーマツコンサルティング741.53%
10デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー721.49%
11有限責任監査法人トーマツ701.45%
11野村證券701.45%
13大和証券621.28%
14東京海上日動火災保険611.26%
15アビームコンサルティング591.22%
16有限責任あずさ監査法人571.18%
16EY新日本有限責任監査法人571.18%
18みずほ証券541.12%
19日本アイ・ビー・エム521.07%
20三菱UFJ信託銀行491.01%
20楽天グループ491.01%

トップ20のうち、コンサルティングファームと監査法人が9社。金融が8社。ほぼ半々です。

そして1位と2位がベイカレントとアクセンチュア。三菱UFJ銀行を上回っています。

2020年度の上位3社はみずほ、三菱UFJ、三井住友でしたから、5年で首位が入れ替わっています。

単年ではコンサルがトップでしたが、5年合計で並べると「コンサルが台頭して金融と並んだ」印象です。

3位から7位に三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、みずほ銀行、三井住友銀行。銀行と信託が固まって残っています。

慶應法学部の主な就職先(5年合計トップ20)

5年間の就職者合計4,803名。

トップ4がすべて金融です。東京海上日動、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行。

6位と7位にも三菱UFJ信託銀行とみずほ銀行が入ります。

順位企業5年合計対就職者
1東京海上日動火災保険972.02%
2三菱UFJ銀行941.96%
3三井住友銀行781.62%
4三井住友信託銀行731.52%
5EYストラテジー・アンド・コンサルティング701.46%
6三菱UFJ信託銀行631.31%
7みずほ銀行611.27%
7PwCコンサルティング611.27%
9アクセンチュア571.19%
10デロイトトーマツコンサルティング551.15%
10三井物産551.15%
12野村證券531.10%
13博報堂491.02%
14ベイカレント・コンサルティング481.00%
15楽天グループ460.96%
15伊藤忠商事460.96%
17三菱商事410.85%
17東京都410.85%
17有限責任監査法人トーマツ410.85%
20富士通400.83%

東京海上日動の97名は、文系4学部の単独企業として5年間の最多でした。しかも5年すべての年度で二桁です。2020年度27名、2024年度19名。これほど一社と長く結びついている学部は他にありません。

商社が安定して入っているのも法学部だけの特徴です。三井物産55名、伊藤忠商事46名、三菱商事41名。他の3学部では、5年合計の上位20に商社が1社も入りませんでした。

法学部だけは、公式パンフレットが言う「学部間に大きな違いはない」に当てはまらないと考えています。

5年分のどの年を切っても金融が厚く、商社が続いています。

5年続いている以上、その年その年の採用動向だけでは説明しにくい傾向です。

慶應商学部の主な就職先(5年合計トップ20)

5年間の就職者合計4,282名。

商学部の特徴は2位、5位、7位に出ています。EY新日本76名、あずさ60名、トーマツ57名。四大監査法人のうち3つがトップ7に入りました。PwCあらた(現PwC Japan有限責任監査法人)も年によって上位に顔を出します。

四大監査法人がそろって上位に並ぶ学部は、慶應で商学部だけです。

順位企業5年合計対就職者
1ベイカレント・コンサルティング962.24%
2EY新日本有限責任監査法人761.77%
3みずほ銀行631.47%
4三井住友銀行621.45%
5有限責任あずさ監査法人601.40%
6三菱UFJ銀行591.38%
7有限責任監査法人トーマツ571.33%
8アクセンチュア561.31%
9アビームコンサルティング551.28%
10三井住友信託銀行491.14%
11エヌ・ティ・ティ・データ471.10%
11東京海上日動火災保険471.10%
13楽天グループ420.98%
14PwCコンサルティング400.93%
15デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー390.91%
16大和証券380.89%
17EYストラテジー・アンド・コンサルティング370.86%
18三菱UFJ信託銀行360.84%
18野村総合研究所360.84%
20三井住友海上火災保険350.82%
20日本生命保険350.82%

商学部は会計を学べるうえ、日吉時代からダブルスクールで公認会計士を目指す塾生も多いです。(経済学部も多いですが)

結果、公認会計士の大学別合格者数で51年連続の首位を維持しています。

その環境が、監査法人への就職者数に表れているのでしょう。公認会計士を志す受験生にとっての相性の良さは、この数字からも読み取れます。

進学率が5年合計で2.4%と最も低いのも、商学部の特徴です。

研究や大学院進学より、学部卒でそのまま就職する塾生が圧倒的に多い学部です。

学部関係なく慶應生の就職率の高かった4企業

学部によって就職者数が3,143名から4,841名まで違います。人数だけを並べると、規模の大きい学部が有利に見えます。

そこで4学部すべてのトップ20に入った企業を、就職者に占める割合で並べ直しました。

企業文学部経済学部法学部商学部
東京海上日動火災保険55(1.75%)61(1.26%)97(2.02%)47(1.10%)
三菱UFJ銀行28(0.89%)92(1.90%)94(1.96%)59(1.38%)
ベイカレント・コンサルティング16(0.51%)104(2.15%)48(1.00%)96(2.24%)
アクセンチュア49(1.56%)100(2.07%)57(1.19%)56(1.31%)

この4社は、どの学部からも毎年一定数が入っています。アクセンチュアに至っては4学部すべてが1.2%から2.1%のあいだ。学部を選ばない会社です。

「文学部だから金融は難しい」「経済学部だから銀行」といった単純な学部イメージは、少なくともこの5年の就職先を見るかぎり当てはまりません。文学部から三菱UFJ銀行に28名、東京海上日動には55名が入っています。

面白いのはベイカレントです。人数だけなら経済104名が商96名を上回りますが、割合で言えば商学部2.24%が経済学部2.15%を上回りました。ベイカレントといちばん相性がいいのは、実は商学部です。

東京海上日動は、人数でも割合でも法学部が突出しています。学部の規模を揃えても法学部が強いと言えます。

学部で差があったのは総合商社と監査法人

共通部分を見たので、偏っているほうも同じやり方で出します。総合商社3社と、四大監査法人。この2つが、4学部のなかで最も差がついた業種でした。

分類文学部経済学部法学部商学部
総合商社3社(三井物産・伊藤忠商事・三菱商事)上位外89(1.84%)142(2.96%)33(0.77%)
四大監査法人(EY新日本・あずさ・トーマツ・PwC)上位外205(4.23%)107(2.23%)217(5.07%)

商社は法学部2.96%に対して商学部0.77%。4倍近い差です。文学部は5年間、3社とも上位一覧に現れませんでした。

監査法人は商学部5.07%が最多。ただし経済学部も4.23%あります。

正直に言えば「監査法人は商学部だけ」というほどの差はありません。経済学部からも相当数が入っています。商学部の特徴は、EY新日本76名と、四大がそろって上位に並ぶことです。

文学部の0は、監査法人に一人も行っていないという意味ではありません。公表リストの打ち切り人数3名にに届かなかった、ということです。それでも5年間一度も届かなかったのは事実で、この点において他の3学部との差があります。

学部別の特徴:「学部間に大きな違いはない」は本当か?

最初の問いに戻ります。

上位に並ぶ企業の顔ぶれは、確かに4学部でよく似ています。アクセンチュア、ベイカレント、三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険。

この4社はすべての学部のトップ20に入っています。その意味では公式の記述は正しい。

ただし、違いもやはりあります。

学部5年合計で変わらなかった特徴
文学部ITと保険が目立つ。出版・マスコミは上位20に入らない
経済学部コンサルと金融が半々。外資系金融が出てくるのはここだけ
法学部トップ4がすべて金融。商社3社が上位に入るのもここだけ
商学部四大監査法人のうち3つがトップ7

法学部の金融と商社、商学部の監査法人。この2つは5年間安定しています。

1年だけならその年の採用担当者の気分で説明できますが、5年は傾向と言えます。

もちろん、この数字だけで「商学部だから監査法人に行く」とまでは言えません。学生側の志望、資格取得、ゼミ、先輩とのつながり、企業側の評価。このデータには出てこない変数もあります。

ただ5年続いている以上、学部ごとの学び方や資格との相性が進路に何らかの影響を与えていると考えるほうが自然です。

ここを「経済学部の特徴」として語るのは早計でしょうが、経済学部は単年で追うと上位3社が総入れ替えになりました。

受験生と保護者の方へ

ここまで企業名を何百と並べておいて言うのもなんですが、企業名はあくまで参考程度にしてください。

あなたが就職活動をする4年後には、上位の顔ぶれが変わっているかもしれません。

例えば、楽天グループは学部合計で71名から23名へ落ち、三菱UFJ銀行は経済学部で6名から29名へ戻りました。どちらも、受験生に予測できるものではありません。

見るべきは、5年間動かなかったところです。法学部の進学率が毎年12%を超えていること。商学部の進学率が2%台であること。商学部に四大監査法人が並び続けていること。法学部に商社が入り続けていること。この手の数字は簡単には変わらないでしょう。

つまり見るべきなのは「この会社に行けるか」ではありません。その学部で自分が何を学びたいのか、その学びが4年後の選択肢をどれだけ広げてくれるのかです。

慶應の文系4学部は、どこを選んでも同じ会社の選考に並べます。それがこの5年分の集計から言える確からしいことです。だとすれば、学部は就職先ではなく、学びたいことで選んでください。

4年間何を勉強するかのほうが、はるかに長くあなたに残ります。

データを読むときの注意

慶應の「2024年度」は、2024年9月卒業・修了者と2025年3月卒業・修了者を指します。数字は翌年5月1日現在の、原則として本人からの届出に基づくものです。全卒業生を捕捉した数字ではありません。

就職者には復職者と、進学と就職の両方に該当する人が含まれます。

5年合計は、各年度の公表リストに載っていた人数を足したものです。リストは3名(学部によっては4名)で打ち切られているため、合計値は実際の人数より少なくなっている可能性があります。上位一覧に名前がないから採用されていない、ということではありません。

業種別の割合は小数第2位を四捨五入しているため、合計が100.0%にならない年があります。

ここに並ぶのは慶應の中でも一部です。慶應に入れば自動的にこうなるわけではない、という点は冷静に受け止めてください。

参考資料

慶應義塾大学ガイドブック2023・2024・2025・2026・2027「就職状況・主な就職先」

慶應義塾大学 塾生サイト「就職・進路データ」 https://www.students.keio.ac.jp/com/career/service/date.html

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GOKO編集室
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